義歯(入れ歯)
義歯(入れ歯)
義歯治療は単に「歯を補う装置」を作ることではなく、咬む機能・顔のバランス・顎の動きまでを見据えた総合的な治療です。


当院では、よくある患者さまのお困りごととして以下のような
など、一般的な義歯では対応が困難な症例に積極的に対応しています。

義歯はインプラントとは異なる独自の価値を持ち、コストや身体への負担を抑えつつ、快適な咬み合わせと長期的な機能を実現する選択肢です。
当院では、精密なかみ合わせ診査・診断に基づき、
現在の義歯の改善(治療用義歯の作製)→ 慣らし → 精密義歯の製作
という段階を踏んだ治療計画をご提案します。
型を採っただけではよい義歯は作れません。完成義歯にたどり着くまでの工程と医療接遇に大きな意味と価値があるとお考えください。

また、短期間最低限の治療を重視する方よりも、納得できる義歯をご希望され、納得するまでの多回数の調整に向き合える方に適しています。
義歯単体だけでなく、残存歯の状態や咬み合わせの全体バランスを評価したうえで、最適な治療選択をご一緒に考えます。
義歯治療を通じて、噛める喜び・話せる安心・笑顔で過ごせる日常を取り戻しましょう。
どうぞご相談ください。
※ご本人のご了承をいただいたうえで掲載しています。

当院で義歯治療と長期メンテナンスを受けてくださっていたO様ご夫妻(ご主人100歳、奥様90歳)のエピソードをご紹介します。
当院開業当初の2009年、最初に来院されたのはご主人でした。
長年、入れ歯が合わずお困りの状態でした。
治療には当時、試行錯誤もありましたが、最終的に安定した義歯をお作りすることができ、その後は定期的にメンテナンスにも通ってくださいました。
ほどなく奥様も来院され、義歯の作り直しと残存歯の治療を行い、「何でも食べられるようになった」と喜んでいただき、ご夫妻で長く仲良く通院されていました。
コロナ禍をきっかけに来院が途絶え、その後しばらくお会いできない時期が続きました。
2025年、久しぶりに奥様が来院され、ご主人が100歳を超えて亡くなられたことを教えてくださいました。
奥様のお話では、ご主人は亡くなる直前まで食事ができ、長く苦しむこともなく穏やかに最期を迎えられたそうです。
最後に残された言葉は、「ここまで元気でいられたのは、歯を治して、ちゃんと食べられていたからだ。歯を大切にして、きちんと診てもらいなさい」だったと伺いました。奥様ご自身も現在お元気で、医療機関で検査を受けても特に異常はなく、「何を食べているのですか」と医師に驚かれたことがあるそうです。

義歯治療にあたり、「歳だから、良い義歯は必要ない」とおっしゃる方も少なくありません。
考え方はさまざまですが、このエピソードを通して、噛めることが年齢にかかわらず日常生活や健康に与える影響の大きさを改めて実感、そして確信しています。
美味しい食事は歯があってこそ。男性はかっこよく、女性は美しく。
どれほど着飾っても、美貌があってもその魅力は健康な噛める歯があっての前提です。また口元は美貌そのものです。
当院ではこれからも、心と腕を尽くしてできる限り快適に使える義歯を目指して治療を行っていくつもりです。
義歯治療の費用は、材料費だけで決まるものではありません。
当院では、診査・診断、設計、段階的な治療、調整そしてお互い納得いく医療接遇に限りなく時間をかけています。残念ながらそこまでの時間、技術、材料に国は対応してくれず、必要最低限までしか認めてもらえないのです。
「作って終わり」ではなく、「使える状態に仕上げる」ための工程に大きい価値があると考えています。当院では、かみ合せの精密さにとことんこだわり、再調整が少なく、長期的に快適に使えるオーダーメイド義歯を目指しています。
症例によって異なりますが、
精密な義歯の場合、ある程度の長期調整期間を設けることが一般的です。
最低3ヶ月以上、最難関は1年以上にわたるケースもあります。
完成義歯が「早く作る」よりも「長く安定してよく噛める」ことを重視しています。
はい、可能です。
現在の義歯を拝見し、余程のバラバラになっているという状態でなければほぼ全ての義歯を修理、調整で一時的であっても使えるようにします。これは保険診療内で行います。
インプラントが適している場合もあれば、
義歯の方が身体的・経済的に適している場合もあります。
当院では、一つの治療に偏らず、総合的にご提案します。
歯を沢山失ってしまった場合、欧米では現在インプラントが主流となり、歯科学生の教育プログラムにおいて義歯分野は縮小しつつあり、名人芸のような義歯が得意な高齢の歯科医師は減り、今後日本も若い先生になる程この傾向は顕著になるでしょう。しかしコスト、手術の必要性、メンテナンス、フォローの複雑性から選択肢として義歯が無くなることはなく、この先20年後も義歯で困る患者さまはいらっしゃることと当院では考えており、私は若いときからこの分野に特別力を注いでいます。
当院は治療用義歯(練習用、仮の義歯)を用いて形と機能に十分慣れていただき、患者さまにOKをいただいてからそれを基に新しい義歯を作製します。型取りしてすぐに「完成→調整に苦労」の一般的な製作方法ではない為、十分なシミュレーションが出来ます。仮の義歯に慣れていただきながら残った歯がある場合は治療を同時進行で治療し、機能と見た目のバランスを整えていきます。
部分入れ歯の場合、残されている歯が健康に正常に保たれているかどうかは大きいポイントとなります。多くの場合残っている歯を治した上で義歯を作り変えないと義歯だけを作り変えても上手くいかないことが殆どです。
総入れ歯の場合、調子の悪い義歯を長年使っていたとしたら、お口の中は悪い環境に慣れてしまっていて急いで新しく作っても新しい義歯を受け入れてもらうことがなかなかできません。型を取ってからすぐ完成となる一般的なやり方で、義歯を何回作り直しても調子が悪いという患者さまとこれまで沢山出会ってきました。
「急いで完成させてからその後苦労する」
「治療は大変だが完成後は安心してずっと快適に使える」
どちらの方が良いと思われますか?

口腔内の失った歯の状態により、また個々の骨格や歯肉の形の個性により義歯のデザインが変わります。当院の義歯は高い耐久性と機能性を最優先する為に金属を多用します。見た目に金属が目立つ事を心配される方もいらっしゃいますが、実際には歯の内側や奥が金属となり、正面から見える金具は必要最低限であり、これも多くの方は唇で隠れます。全く金属を使わない義歯はこの世には存在しますが、当院では深い考えがあり、対応しておりません。


元々お使いの義歯を改造して使っていただいた実際の仮の義歯(治療用義歯、左)と、(完成義歯、右)。また別の患者さまの完成義歯(総義歯、下)全体の一例です。
初診時から1年ちかく時間をかけて機能と形をとことん追求して作り上げた仮の義歯とそれを元に完成させた当院で最も噛める精密義歯の一例です。




義歯の人工歯の上に立体的にかみ合わせを診査する専用材料を挟んで強くかみしめた状態です。歯科の教科書にも載っているリンガライズドオクルージョンという義歯の理想のかみ合わせを再現している状態です。
上記写真のような理想的な顎の位置で左右全ての奥歯が瞬間に同じタイミングでがっちりと力の入る義歯のかみ合せを作ります。患者さまと我々、歯科技工士共に協力し合ってこそ出来る方法です。完成までに相当な苦労がありますが、ここまでになると義歯はかなり安定した頑丈なものになります。
義歯は咬み合わせが安定した状態を永く保つことが最重要なポイントです。
咬み合わせが良い義歯を使うと歯肉の土手は痩せにくくなります。
最終的には咬む面を貴金属に置き換えることで、非常に優れた咬み合わせの機能を長期に安定維持することが出来ます。

痛い噛めない外れる壊れたなど様々な不調に対してまずは応急処置を優先します。特に痛みには素早く対応します。
義歯の不調には原因が必ずあります。咬合器を用いた診査診断、レントゲンなども活用して残った歯がある場合は治療して残せるか、抜歯すべきかを見極めます。
残せる歯、将来失う歯のリスクを読んでやり直しのない義歯の設計を考えます。
治療開始前に患者さまに原因をご説明し、よくご相談をさせていただきます。
今後の治療方針に納得いただいた場合は、現在お使いの義歯、または仮の義歯を作製し、調整や修正を重ねながら、徐々に使える状態へと整えていきます。義歯に慣れてきた段階で、残っている歯の治療を進めていきます。
全て仮の歯、仮の義歯であってもバランス良く噛める、調子が良いとなったところで義歯を新製作します。
仮の義歯で十分にシミュレーションして形と機能に慣れているので、新しい義歯はとてもうまくいきます。ここまできて一からやり直しになったことはこれまで一度もありません。ご安心ください。
義歯製作費用は金具をかける歯を複数治して複雑な義歯を製作の場合、全ての総義歯(総入れ歯)は自由診療でのご対応となります。残った歯に乱れがない義歯、また以前当院で作成した
義歯と同じデザインでのやり直し義歯は保険製作させていただきます。