【症例】自費のクラウンを壊さずに根管治療|被せた歯が数年後に腫れてきた理由|

〒561-0875大阪府豊中市長興寺北3丁目1-12

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【症例】自費のクラウンを壊さずに根管治療|被せた歯が数年後に腫れてきた理由

【症例】自費のクラウンを壊さずに根管治療|被せた歯が数年後に腫れてきた理由|

2026年9月28日

「せっかく自費で入れた綺麗で高価な被せ物(クラウン)なのに、数年経って歯ぐきが腫れてきた……。また壊してイチから作り直しになるの?」

自費治療を行った歯にトラブルが起きると、費用や再治療にかかる期間の面で大きな不安を感じられる方が多くいらっしゃいます。結論から言うと、当院で装着した被せ物であり、条件が揃っている場合に限り、外さずに最小限の穴を開けるだけで根管治療を行うことが可能です。

今回は、当院で自費クラウンを温存したまま根管治療を行い、経過良好となった40代男性の症例をご紹介します。

40代男性 主訴:数年前に当院で治療し、神経を残したまま自費クラウンを被せた歯の歯ぐきが腫れてきた。

診査を行ったところ、被せ物の適合(フィット感)や歯のう蝕の広がり等は全く問題がありませんでした。しかし、歯の内部で神経がいつの間にか失活(無痛のうちに壊死)しており、根の先に細菌が感染して根尖性歯周炎(レントゲン上の黒い影)を引き起こしている状態でした。

「痛みがなかったのに、なぜ今になって腫れるのか?」と驚かれる患者様も少なくありません。特に神経近くまでう蝕が進行していた歯を保存していた場合などに見られます。残念ながら数年かけてゆっくりと神経が死んでしまうケースは一定確率で存在します。

治療方針:なぜ「当院で治療した歯」に限るのか

通常であれば「被せ物を除去して根の治療をし、再度被せ物を作り直す」のが一般的な手順です。今回は当院で治療を行った補綴物であり、内部の構造やう蝕(虫歯)の処理状態が正確に把握できていたこと、そしてレントゲン上でも新たな虫歯の進行がなく「単純な神経の失活のみ」と診断できたため、被せ物を壊さないアプローチを選択しました。

クラウンの咬合面(噛み合わせの面)に最小限の小さな穴(アクセスホール)を開け、マイクロスコープを用いて根管治療を実施。完了後は被せ物と同等の審美性・耐久性を持つ素材で隙間なく接着修復を行っています。

術後6ヶ月の経過(レントゲン比較)

術前(左):根の先端および根の分岐部に明確な透過像(黒い病変の影)が確認できます。

術後6ヶ月(右):根の先端まで隙間なく薬が詰まり、黒く抜けていた部分に骨がしっかりと再生(白く変化)しているのが分かります。

腫れや打診痛などの臨床症状は完全に消失し、被せ物も壊すことなくそのまま快適にお使いいただいています。

他院で入れた被せ物について

「他院で入れた自費の被せ物も、壊さずに穴を開けるだけで治療できませんか?」とお問合せをいただくことがありますが、当治療法は原則として「当院で装着した補綴物」に限らせていただいております。

他院で治療された歯の場合、以下のリスクがあるためです。

内部状態の予測が不可能なため

被せ物の内部構造や、過去の虫歯の取り残し・再発の有無は、実際に被せ物を全て外してみないと正確に確認・除去ができません。

やり直し(全除去)が必要になるケースが大半のため

穴を開けるだけでは内部の虫歯や不適合を発見・処置しきれず、結果として病変が再発したり歯の寿命を縮めたりするリスクが高くなります。

当院では、単に「被せ物を残すこと」だけを目的とせず、「歯そのものを長持ちさせること」を最優先に考えています。そのため、確実性の担保できる自院症例に限り本治療を適応し、他院症例においては精密な診断のもと最適な再治療法をご提案しております。

大阪府豊中市長興寺北3-1-12 歯科すやま

日本歯内療法学会専門医 陶山公一

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